開催日時:9月20日(火)20:00-21:00
話題提供者:山本里美さん(2005)(アイリスオーヤマ)
内容 :デザイン業務において評価基準をどう設けるか
参加者(順不同):
鶴本さん(2001)
大塚さん(2002)
足立さん(2003)
山本さん(2005)
湊さん(2005)
敦賀さん(2006 院)
天野さん(2007)
後藤さん(2007)
両角
両角の感想
最近の両角研OGOB勉強会では、仕事の進め方や仕事上の課題について経験に基づいて報告いただいていて、とても参考になる議論が展開されている。
今回はアイリスオーヤマに勤めている山本さんにデザイン業務に関わる『評価』の課題をお話しいただいた。デザインに関わる業務は、独立して存在することはなく、様々な関係者とかかわらなければならないし、一方専門性もあり、また一般的に所属メンバーの数は営業や設計といった部署に比べると少ないく、業績の評価は様々な課題がある。
今回参加してくれたメンバーは、デザイン事務所から大企業のデザイン部門、営業職など様々な立場のだったので、様々な視点から意見を聞くことできて参考になった。
複数関係者が参加する組織で仕事をする限り、評価はメンバーにとってとても重要であり、また難しい作業である。一人一人のモチベーションに大きく作用し、組織の成長に直接影響する。
自分の経験から考えると、自分の行っている仕事は理解できるが、他人(上司、同僚、部下、クライアント・・)の行ていること・考えていることはわからない(わかっているつもりで、多く場合はわかっていない)。ただ、この他人のことをわかっていない・理解していないことを往々にして忘れてしまう。一方、他人には自分のことがわかっているはずだ・わかっていてほしいと考えてしまう。
上司が勝手に評価するだけでは納得感が上がらない。そこで、評価の機会を設けることになる。
評価するときには、おそらくメンバーの事前の意識合わせが必要になる。どのような組織になりたいのか、どのような成果を上げたいのか、どのような役割が期待されているのか等の目標についてメンバーに共有されていれば、評価をする視点や基準もある程度共有されやすいと思う。しかし、目標の共有がなされることが少なく、比較的客観的に見えてしまう数字(業績などの)に頼ってしまう。背景・状況や、関係する要素について考慮されなかれば、どのような評価をしても納得感を上げることは難しい。
勉強会に参加してくれている卒業生たちも、最初の卒業生は20年仕事を続けてきたことになる。責任ある仕事を日々こなしていると思う。仕事はそれぞれの人の技術を磨く。専門技術だけではなく、人間関係を作る技術や組織を強くする技術もつけてきていると思う。さらに技術を磨くために、幅広い視点や経験を共有するために、勉強会を使ってほしいと思う。